現場と運営をどちらも自分で抱え込むと、事業は必ずどこかで止まります。停滞している時間が長いと問題解決が遅れ、時には大きな出費がかさみます。私はこのような事態に何度もあいました。特に、児童発達支援や放課後等デイサービス、就労継続支援B型などでは、支援品質と運営品質の両立が求められるため、早い段階で仕組みを整えることが安定運営の鍵になります。
なぜ現場と運営の両立が難しいのかというと、障害福祉事業には「目の前の支援」と「未来のための運営」が同時に必要だからです。
現場に入ると、支援に集中するあまり
・加算管理
・人員配置基準の確認
・契約/重要事項説明の整備
・個別支援計画、モニタリング
・請求スケジュール
など、運営に必要な業務が後回しになります。
一方、運営に集中しようとすると、スタッフのフォローや現場支援の手が不足し、利用者さんへの提供価値に影響します。
この「どちらかを優先すると、もう片方が崩れる」という状態は、開設直後の事業所が最も陥りやすい状況です。
特に、児童発達支援コンサルや放課後等デイサービスコンサルなどでよく相談されるのが、“現場に入り続けないと回らない構造になっている” という課題です。
たとえば、放課後等デイサービスでケース会議や学校連携が重なる時期は、支援記録や個別計画の更新だけでも時間が圧迫されます。
その間に、請求業務やシフト調整、スタッフ研修の準備、保護者対応が重なると、管理者ひとりで全てを抱えるのはほぼ不可能です。
また、就労継続支援B型では、作業工賃アップのための業務開拓や作業工程の見直しが重要ですが、現場に入る時間が多すぎると改善の時間が取れず、結果として利用者さんのステップアップが停滞します。
実際によくある例として、
こうした状態は、どの障害福祉事業でも起こり得ます。
そこで多くの事業所が参考にされているのが、障害福祉事業コンサルの現場で培われた“仕組み化の考え方”です。
特別なことではなく、「現場が自走するための段取り」 を最初に整えるだけで、運営側に使える時間が大きく変わります。
運営がうまく回っている事業所は、実は“経営者が現場にいない時間を意図的につくっている”という共通点があります。
現場に依存しない仕組みをつくることで、運営に必要な時間が生まれ、書類整備・見学対応・加算管理・スタッフ育成など、本来の役割に集中できるようになります。
児童発達支援コンサル、放課後等デイサービスコンサル、就労継続支援B型コンサルなどの相談で多く聞かれる「身動きが取れない」という悩みは、仕組み化によって必ず解消できます。
現場と運営のバランスが整うと、事業所全体の空気も良くなり、スタッフも利用者さんも安心して過ごせる環境が自然と整っていきます。